WordPressとカスタムフィールド製造業

こんにちは、2017年になってオールドレンズに手を染めている井上です。

私が使っているニコンの一眼レフは「不変のFマウント」などと呼ばれ、1959年発売のNikon Fから同じレンズの基本規格(マウント)が使われ続けられ、半世紀以上前のレンズが最新のデジタル一眼レフでも使える楽しさがあります。

まぁ、いろいろと制約がありますが、自分より年上のレンズで撮る楽しさもありますが、安く楽しめると言うのが一番ですね。

写真は1959年に発売されたFマウント最初のレンズNIKKOR-S Auto 5cm F2と、そのおまけで購入したNikomat FTn(1967年発売)で遊ぶ4歳のわが娘。レンズはチョットだけ改造して普段使っているデジタルの一眼レフでも使えるようになってます。

という事で今回はオールドレンズの魅力をたっぷり紹介・・・思っていたらWordPressの気になる記事があったので今回はカスタムフィールド製造業について。

ウェブ制作など、興味のあることについてネット上に出ている情報はつねに収集しているんですが、9月末にとても面白いと感じる記事がありました。

いったんまとめよう。カスタムフィールド製造業とは……

  • 顧客に対してWordPressサイトの制作を提供する仕事を意味する
  • プログラミングにはそれほど詳しくなく、ACFやCustom Post Type UIなどを駆使してWordPressをカスタマイズする人が該当する
  • デザイン、Javascript、コンテンツライティングなどの他の強みがあまりなく、器用貧乏っぽい人ほど、この言葉に敏感に反応する
  • 大きなプロジェクトに年単位で関わり数千万の予算をもらうのではなく、50万から300万ぐらいのプロジェクトを忙しくこなしている人が、この言葉に敏感に反応する
    といった概念である。
出典:カスタムフィールド製造業ならびにWebアセンブラーという職業について – Capital P

カスタムフィールド製造業、まさに自分のことじゃないか(笑)

なぜカスタムフィールド製造業が必要とされているのか

WordPressとはウェブサイトの更新を行うためのプログラムのCMS(Contents Management System)の一つで、CMSが使われているサイトの59.8%、ウェブサイト全体の29.0%でも何らかの形で利用されていると言われる超メジャーなCMSです。

そのため書店でもWordPress関連書籍は非常に多く、

「WordPressを使えば専門的な知識がなくても、プロなみのWebサイトを作れます」

みたいなキャッチコピーの本が沢山あるので簡単そうに感じますが、そこはやはり「本を売るため」のセールスコピーなので専門知識ゼロの方でもストレス無く簡単に作れますと言えるほどは簡単ではないです。(ちなみに似たようなキャッチコピーは昔から多くのウェブ制作サービスで使われてます。)

「最新スマホのカメラを使えば専門的な知識がなくても、プロなみの写真を撮れます」

と言われて買ったスマートフォンの中の写真データ、プロ並みとはちょっと言えない気がしませんか。

例えば雑誌の表紙などで使われる写真
これは購買層や誌面の内容に合わせて一流のカメラマンが「構図」「光の方向」「色味」「ピント」などを考えて、何度も工夫し、調整して撮影した中から最高の1枚が使われます。

例えば修学旅行などで撮る集合写真
この場合もカメラマンがいろいろと指示を出して失敗がないように準備をして素早く何枚か撮影しますが、渡されるのはやはりカメラマンが選んだ最高の1枚だと思います。

これはウェブの世界も同じです。

重要な内容のページやトップページ
これは利用者が求めるものとサイト運営者が提供したい内容に合わせて「デザイン」「機能」などを考えて、何度も工夫し、調整して作成した最高の1ページを用意します。

会社概要や商品・サービスのページ
住所や価格などある程度決まった形式が必要とされ、一定以上のクオリティを維持しつつも商品やサービスの変更に合わせて速やかに更新する必要が出てきます。

前者は頻繁に変わることは少ないですが、後者は情報のクオリティよりも正確性と鮮度が大切で、更新のたびにカメラマンに来てもらって撮影するのは時間と費用がもったいない気がしますよね。

最低限のクオリティで失敗しない撮り方をカメラマンに教えてもらって、必要なカメラやライトを買って自分で撮れるようになりたいと思うかもしれません。

せっかく撮った最新商品と人気商品なら、入口横で目立つショーウィンドウを用意して自分でならべたくなりますよね。


ついでに手書きポップも添えると読んでもらえるかな。
という感じに「誰でも撮れるような撮影セット」「入口横のショーウィンドウのスペース」がウェブでも必要とされます。

それがCMS(Contents Management System)の本質であり、「カメラのシャッターを押すだけ」「ケースの決められた位置に置くだけ」のレベルにまで簡単にしてあげるのがWordPressの「カスタムフィールド製造業」の本質だと思えます。

さらに言えば
「ショーケースの商品の値札は必ず見えるように並べ方のルールを決めましょう」
「売れ残らないように夕方になったら値引きシールを貼りましょう」
「プレゼント企画なら当選者のお届け先の住所とか聞かなくて大丈夫ですか」
などなど、忘れたら大変な事柄をウェブでもしっかりサポートすることも実際にはカスタムフィールド製造業の大切な仕事だと思います。


ただ言われたとおりに物を作るだけではダメってことですね。

管理画面が大きく変わる予定のWordPress5.0

さて、もうすぐWordPress4.9がリリースされる予定ですが、その次のWordPress5.0では長年使われている管理画面のテキストエディタがTinyMCE(タイニーエムシイイー)からGutenberg(グーテンベルク)という全く新しいものに変わる予定だと聞いています。

Gutenbergのテキストエディタはまだまだ開発中なんですが、テスト用のプラグインとして提供されているので誰でも試してみることが出来できます。(日本語化はまだまだ先ですね)

今までは難しかった表組みや画面の分割、各種機能の埋め込みなども使いやすくなるようなので期待していますが、ツールが使いやすくなったとしても「カメラのシャッターを押すだけ」の簡単さで失敗がなく作れる訳ではないので、簡単に更新できるようにサポートをするためのカスタムフィールド製造業的なものは無くならないと思いますが変化に対応する準備は大変です。

テキストエディタを見直す方針が示されたのが2016年12月、Gutenbergの名称とテスト用プラグインが出てきたのが2017年7月とWordPressはすごいスピードで進化しようとしています。
なので独りではついて行くのは大変。

こういうときにも協力してウェブ制作にあたれる仲間ってありがたいです。

※先日の社員旅行の台湾写真、せっかくなので何枚かを無理やり使いました。(^^;