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結論からいえば「まだ」義務ではありません!
しかし、近いうちに義務化される予定です。

そもそも、ウェブアクセシビリティの義務化がささやかれるようになったのに、とある法律の改正が関係しているというのはご存知ですか?

そこで今回はウェブアクセシビリティ対応をしようと考えている方や、ウェブアクセシビリティを知らない方に向けて、ウェブアクセシビリティとはなにか。義務化とはどういう話なのか。関係している法律とは。具体的になにを確認しなければならないのか、などをお伝えします!

「ウェブアクセシビリティとはなんぞ?」と思って検索しても、内閣府の公式サイトがヒットしたり結構お固めな文章ばかりで、読むのが大変だと感じたことはありませんか?

正直、私がそうです・・・。
そのため、今回は「できるだけ簡単に、わかりやすく」を心がけて書いています!

上記でもお伝えした通り、将来的にウェブアクセシビリティ対応が義務化される予定です。
よって、早めに対応しておくことをおすすめします!

まずは、フロンティアビジョンの簡易診断で自サイトの対応度を確認してみませんか?
気になる方は下のリンクから問合わせページからどうぞ!

お問合せページ

ウェブアクセシビリティとは?

「ウェブアクセシビリティ」とは「年齢的・身体的条件に限定されずウェブにある情報にアクセスし利用できること」です。
みんなが使えるもの、とでもいいましょうか。

すべての人が平等に使用できるようにデザインされたもの(もしくは考え方)を「ユニバーサルデザイン」といいますが、ウェブアクセシビリティは「サイトのユニバーサルデザイン」といえるでしょう。

たとえば、画像の指し示す情報に代替テキストを付与することは「ウェブアクセシビリティ対応の基本的に達成すべきこと(必須項目)」として指定されています。
文字と背景のコントラスト比を保つことも、必須項目として挙げられます。

上記2つは視覚的な障がいを持つ方を主に対象とした例ですが、ウェブアクセシビリティの対象者は障がい者だけに留まりません。高齢者や訪日外国人などにも当てはまるため、幅広い考慮が必要なのです。

ウェブアクセシビリティの重要性

通信がつながる限り、世界中のどこにいてもウェブサイトを見ることができます。

日本にいながら英語で書かれた記事を読むことができますし、北極にいながら日本のアニメをみることだって可能かもしれません。
それくらいワールドワイドな存在である「ウェブサイト」において、アクセシビリティはとても重要な要素といえるでしょう。その重要性は、2021年に発足したデジタル庁がその準備段階でウェブアクセシビリティ専門家チームを組成するほどです。
世界にまで目を向けると、なんと1999年にウェブアクセシビリティに関するガイドラインが作られたのだとか。

それでは、ウェブアクセシビリティの概要が分かったところでもう少し掘り下げてみていきましょう。

「アクセシビリティ」と「ユーザビリティ」との違いは?

「ユーザビリティ」という言葉を今初めて聞いたという方は、この章を飛ばしてもらって大丈夫です! 直接ウェブアクセシビリティに関するお話、というわけではありませんので。

話を戻しますね。
実は、「アクセシビリティ」と「ユーザビリティ」を明確に分けることはできません。
ユーザビリティは「特定のユーザが特定の利用状況において、システム、製品又はサービスを利用する際に、効果、効率及び満足を伴って特定の目標を達成する度合い」と、ユーザビリティに関する説明書(のようなもの)で定義されています。

とても長くて、むずかしい言葉で表されていますが「特定の」という単語を何度も繰り返していることからもその限定性は伝わるかと思います。ユーザビリティとは、かなり限定された条件下における有用性を表すのです。

一方のアクセシビリティは広い意味で使われることがほとんど。
アクセシビリティのルールブック(のようなもの)において「様々な能力を持つ最も幅広い層の人々に対する製品、サービス、環境又は施設(のインタラクティブシステム)のユーザビリティ」と定義されています。
かんたんにいえば、「アクセシビリティとは『あらゆる人へ向けたユーザビリティ』である」ということです。

ユーザビリティの向上がアクセシビリティの向上につながりますし、その逆もまたいえること。
2つは表裏一体の関係性のためはっきりと区分ができないのです。

ウェブアクセシビリティの規格

ウェブアクセシビリティには規格があります。
「ウェブアクセシビリティ」と検索するとほとんど必ず登場する「JIS X 8341-3:2016」がそれにあたります。原則やガイドラインなどが書いてある説明書のようなものです。
2022年11月時点でもっとも最新の規格とされています。
ちなみに数字の部分の「8341」ですが、「やさしい」の語呂合わせで覚えられますね!

JIS X 8341-3:2016とは

JIS X 8341-3:2016とは、いわゆるウェブアクセシビリティの説明書です。
この説明書を目安にウェブアクセシビリティへ対応することが可能ですが、あくまでも「目安」であることに注意しましょう。

ウェブアクセシビリティ対応は世界的にも重要視されています。となればもちろん、世界的にも規格が設定されているもの。

しかし、JIS X 8341-3:2016はあくまでも日本における規格であって世界規模の規格はまた別に存在します。
それが「WCAG」と呼ばれるものです。20年以上前に作られたもので現在にいたるまで数回アップデートされています。
(厳密にいえば、国際規格であるISOから、WCAGの一致規格である「ISO/IEC 405000:2012」が出されたため、WCAGを世界的な規格として使えるようになった・・・のですが、ややこしいのでここは一旦無視してください・・・)
JIS X 8341-3:2016は、日本特有のウェブに関する課題と「WCAG」の内容を取り入れて作られた日本独自の日本人へ向けた規格なのです。

ちなみに、WCAGの最新版は「WCAG2.2」で2023年に勧告が予定されています。
JIS X 8341-3:2016が取り入れているのは2つ前の「WCAG2.0」です。

JIS X 8341-3:2016の対応度

アクセシビリティ対応には「A」「AA」「AAA」の3種類のレベルがあります。
日本のJIS規格においては、これらのレベルに対して「レベルAAに一部準拠」というふうに「準拠」「一部準拠」「配慮」の評価を割り当てる仕組みになっています。

各レベルには項目が設定されており、その点数によって準拠しているのか。それとも一部準拠なのか。はたまた配慮なのかを判断します。

また、3つの評価によって項目達成の結果報告をサイト内に記載しないといけなかったり・・・など、必要事項もさまざまです。

ウェブアクセシビリティ対応が義務だと言われる理由


2021年に日本で「障害者差別解消法」という法律の改正が行われました。
これにより、障がい者とそうでない人とが差を感じないよう、さまざまなコンテンツや生活環境などの、過度な負担のない範囲での改善「合理的配慮」を求められるようになります。

それまでは国や自治体には義務で、民間企業に対しては「できれば合理的配慮してほしいな」という努力義務あつかいでした。しかし、改正により民間企業も合理的配慮が義務として設定されたのです。

「令和4年版障害者白書」の「住みやすい環境の基盤づくり」と題された章において「ホームページなどのバリアフリー化の推進」が提唱されています。
「障害者白書」とは、平成6年から毎年国会において提出される、障がい者に対する施策の概要などが記載されたものです。
合理的配慮を払う必要があるとされているところは、なにもお店や施設に留まった話ではなく、政府としても広い意味合いで考えていることがこのことからわかります。
ホームページのバリアフリー化とは、つまりウェブアクセシビリティをもっとわかりやすく噛み砕いた表現のこと。
そのため「ウェブアクセシビリティ=合理的配慮」と考えられ「民間において義務になる」といえるのです。

しかし、まだこの法律は施行されていません。そのため、まだ実際ウェブアクセシビリティが義務であるとはいえないのです。

法律の施行は、改正から3年以内?

法律の施行は、公布日(令和3年6月4日)から起算して3年以内とされています。
この記事を書いているのが令和4年の12月ですので、そうなると猶予は単純計算で1年半。実質1年半もないでしょう。

残る1年半の間「やっぱり施行延期します!」ということにならない・・・とも言い切れません。
しかし、国内および世界の情勢をみてみると、やはり3年以内(現状で考えると1年半)に変化する可能性は高いのではと考えられます。

米国ではすでに障がい者差別撤廃のための法律を施行


世界規格が出されるほど、ウェブアクセシビリティに対する関心は世界的に高いもの。
むしろ日本は遅れているくらいです。
「障害者差別解消法」が改正されたことにより、日本の民間企業間でもウェブアクセシビリティ対応の意識が徐々に高まってきています。

実はアメリカではすでに「障害を持つアメリカ人法」という「障害者差別解消法」と似た法律が施行されていることはご存知ですか?
アメリカの法律では公共施設での障がいに基づく差別を禁止しています。ここでの「公共施設」に「ウェブサイト」も含まれるケースがアメリカでは多くみられる傾向にあります。
つまり、障がい者にとって使いづらい、もしくは使用不可能なサイトを所持している企業は法的にアウトなのです。

アメリカがウェブアクセシビリティにも関係する法律をすでに施行していたり、国際的にウェブアクセシビリティの規格がアップデートされ続けたりと、進化するネット社会に合わせて世界も変わってきている印象を持ちます。
こういう事例をみてみると、泣いても笑っても3年以内には日本もきっと変わるんじゃなかろうかと私は思うのです。

ウェブアクセシビリティ未対応が問題に


アメリカではすでに「障害を持つアメリカ人法」という「障害者差別解消法」に似た法律が施行されているお話を前章でしました。

実は、ウェブアクセシビリティに関連した訴訟が2021年にはなんと4,000件を超えると、実際のデータをもとに推計された報告もあります。
データ元である「2021 Mid Year Web Accessibility Lawsuit Report」では、2017年から2018年に訴訟数が急増。前年度比181%という脅威の数字を叩き出しています。
その後も年々20%台で、訴訟の数は増加の一途を辿っているようです。

某有名企業も訴訟対象に

大手サブスク動画サービスや世界的歌手、日本に店舗展開をしている飲食店などもアメリカにおいて「ウェブアクセシビリティに未対応だ」として訴訟されています。
人口数や国の大きさ、法律の詳細などさまざまなところで日本と違いはあるものの、もし日本で「障害者差別解消法」が施行されたら・・・

「ウェブアクセシビリティ対応」という点に目を向ければ、日本でもアメリカの事例と似たようなことが起こるかもしれません。

義務化の前にできること


法改正された「障害者差別解消法」が施行されたら、ウェブアクセシビリティへの対応が公的・民間共に義務となります。
「サイトを使用することができないからどうにかしてくれ」と要求された場合、自身に過度な負担のない範囲で対応しなければなりません。
要求されてから慌てて対応するより、今のうちに余裕をもって対応しておくのはいかがでしょうか?

「どこまで対応したことを持って、ウェブアクセシビリティに対応したか」という指標はまだ公開されていません。しかし、尺度としてはJIS X 8341-3:2016がありますので、まずは最低限レベルAから対応を始めて、将来的にはAAを目指すような目標を立てるのはいかがでしょう?

アクセシビリティの対応には結構時間がかかるもの。達成しなければならない項目が多いというのもありますし、場合によってはサイトの構成そのものを作り変えたり・・・というパターンも、もしかしたらあるかもしれません。
対応のレベルに関してJIS X 8341-3:2016に対処すべき項目などがあるため、目安としてそれらを確認するとよいでしょう。
また「義務だから」と強迫観念のようなものに追われて行うより、自発的に早めに対応した方がより一層社会への貢献度が高いといえるのではないでしょうか。

レベルAとレベルAAの違いとは

ウェブアクセシビリティ対応を考えるにあたって、気にしておきたいポイントのひとつとして対応レベルがあります。

レベルAから始まり、レベルが高くなるにつれてAがひとつずつ増えていき、最高レベルでAAAです。
各対応レベルにそれぞれ異なる項目が設定されているわけではありません。

たとえばレベルAA相当の対応をしたいと思った場合、レベルAの項目をクリアした上でレベルAAの項目をクリアする必要があるのです。
つまり、厳密にいえばレベルAとレベルAA(そしてレベルAAA)はそれぞれ明確な違いがある別物ではなく、上のレベルに下のレベルが内含されていると考えるのが妥当でしょう。
レベルAの延長上にあるのがレベルAA、さらにその延長上にあるのがレベルAAAなのです。

レベルA準拠の具体的な達成項目とは

基準の最低レベルであるAであっても、達成項目は20を超えます。
レベルAAの対応となれば、その項目はさらに増えていきます。


外部業者に頼んだ場合でも、やはりレベルAAともなれば費用面が・・・。
コスト面を考えても、まずはレベルAの対応から始めてはいかがでしょうか?

まずはレベルA準拠で様子見をしておいて、その後レベルAA対応を検討するのもありだと思います!

ウェブアクセシビリティ対応で見込めるメリット・デメリットとは?


ウェブアクセシビリティの対応にはコストがどうしてもかかります。
費用をかけるのですから、対応をした際になんらかの「うまみ」があった方がうれしいですよね。

実は、ウェブアクセシビリティ対応に関するメリットは複数あるのです!
 「義務になるって言われてるし、やるしかないよなぁ」と感じていた方も、この章を読めば自発的にウェブアクセシビリティ対応がしたくなるかも?

ウェブアクセシビリティ対応で得られるメリット

メリットとして大きく下記の3つが挙げられます。

  • 離脱していた層(見込み客)の獲得
  • SEO対策
  • コンプライアンス遵守・SDGsへの対応によるブランドイメージの向上

離脱していた層(見込み客)の獲得

インターネットの普及により、今では数えきれないほどのWebサイトが存在します。
そんな中、読みづらいサイトや操作性の悪いサイトにそのまま留まる理由はありません。
「色の判別がつかないから」「ナビゲーションがわかりづらいから」などなど。
ウェブアクセシビリティ対応をすることで、そうやって離脱せざるを得なかった層の獲得につながるのです。

SEO対策

ウェブアクセシビリティ対応がSEO対策としても有効であることは実際のデータからもみてとれます。
実は、Googleの「検索品質評価ガイドライン」には「使いやすさ」に関する項目があるのです。
それに準拠することで、検索上位にヒットする可能性が高まります。
検索上位にヒットすれば、サイトを訪問する母数が増えることになりますので、その分顧客の獲得につながるでしょう。

コンプライアンス遵守・SDGsへの対応によるブランドイメージの向上

SDGsの中には「10. 人や国の不平等をなくそう」という差別撤廃の目標があります。
「合理的配慮」の説明と少しつながりますが、まだウェブアクセシビリティ対応ができている企業は多くはないでしょう。
そんな中率先して対応をすることで、CSR(企業の社会的責任)やSDGsへのメッセージになります。
ホームページにおいて誰しもが利用可能な環境を整えることも、平等な世の中を達成するための1つの施策といえるためです。
いち早く対応する姿勢をとることで、追従する会社を増やすためのリーダーシップを示す、良い機会となるかもしれません。

【まとめ】ウェブアクセシビリティ対応は現状義務ではないが、将来そうなる予定


2022年12月現在ではまだ法律が施行されていないため、民間企業に関してはウェブアクセシビリティへの対応は努力義務で留まっています。
この法律が公布されて1年半が経ちました。

施行が延期される可能性はありますが、世界の流れなども鑑みると、近い将来ウェブアクセシビリティ対応が改正された通りに義務となる予定に変わりはないでしょう。

まだ努力義務の範疇とはいえ、社会貢献やより多くのユーザーに使ってもらうためにも今のうちに対応しておくのはいかがでしょうか?

ただ、最低基準のレベルAであっても指針とすべき項目は数多くあります。
ウェブサイトの作成を自分でしたことがない人からしてみればなおさら手が出しづらいもの。
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